本記事は、素朴集合論における集合間の写像のいくつかの定義のメモです。
定義A.写像
,
を集合とする。
が
から
への写像であるとは
任意の
に対して、ただ一つの
が定まっている
という対応のことをいう。これを
と書き、
を写像
の定義域、
を写像
の値域という。
これは写像の最もやさしい定義で、一方の集合の任意の元に対してもう一方の集合の元が”一意的に”対応していれば、その対応関係を写像と呼ぶのである(ただし、”あるが存在して、
ならば
となる”ような
が存在していれば
は写像ではない)。
定義B.写像
,
を集合とする。写像
とは、以下の条件を満足する直積
の部分集合のことである:
任意の
に対して
を満たす
が存在する。
任意の
に対して
が存在して、
ならば
が成り立つ。
すなわち、任意の
に対して
を満たす
が存在して、このような
は一意的である。
これはお馴染みの関数の表す曲線と
軸、
軸上の点との対応を用いて写像
を定義する方法だ:
状況設定として、座標平面において
の有界な部分集合
(それぞれ
軸、
軸とみなせる)に対し、長方形状の領域
を考える(以下、図を描いて考えてみよう)。ここで任意の
の点(元)は直積
の元であり、逆も成り立つから両者は集合として等しい。まず、ある
軸上の点(0,y)が存在して、曲線
上のある点
から
軸上の点
への射影(
)を、すべての定義域の元に対して定義できるであろう(全射性)。かつ、別の射影:ある
軸上の点(x,0)が存在して、曲線
上のある点
から
軸上の点
への対応を定義したとき、この射影する前の
上の
点が等しいならば、射影した先の
軸上の
点が等しい(単射性)。以上から、うーーんと。。。
少し疲れたので休憩します…(24/12/06, 09:55)
定義C.写像
を集合とし、その直積
に対して部分集合
を定める。
また、対象と積
を持つ圏
において、射
をそれぞれ
で定める。
このとき、がエピックで、かつ
がモニック:
任意の射
が存在して
ならば
(ただし、)
任意の射
が存在して
ならば
(ただし、)
(↑保留)